九州よかとこ2

九州よかとこ周遊（2）　深耶馬渓・高千穂峡

イバイチの
旅のつれづれ

平成２７年４月８日（水）～４月１０日（金）

第１日　茨城空港―福岡空港―唐津市「海舟」(呼子のイカ）―神埼市九年庵―
　　　　　　　別府海鮮市場「華海鮮」(関サバ・関アジ）―
　　　　　　　別府温泉「亀の井ホテル」（泊）
第２日　別府温泉―中津市深耶馬渓―瀬の本高原―高千穂峡―
　　　　　　菊池温泉「菊池グランドホテル」（泊）
第３日　菊池温泉―柳川船下り（ウナギのせいろ蒸し）―秋月城跡―
　　　　　　　　大宰府天満宮―福岡空港―茨城空港　
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第２日目　別府温泉－深耶馬渓－瀬の本高原－高千穂峡－菊池温泉

　亀の井ホテル発が朝８時という事で、朝７時に開くというレストランに行く。他にバイキングの食堂と和食の会場があったが、亀の井ホテルには韓国人が多く宿泊していたので、バイキングは混むと思って敬遠した。また和食は開く時間が少し遅いというのでレストランにしたのである。ハンバークとサニーサイドの卵焼き、パンとスープ、ドリンクバーという簡素な内容だったが殆んど客は居らず、のんびりゆっくり食べられた。食事時に騒がしいのはあまり好きではない。

　今日は朝から晴天である。最初に行くところは耶馬渓の中の深耶馬渓である。耶馬渓の名は江戸時代後期に日本外史を著した頼山陽が、文政元年（1818）に現在の大分県中津市の山国川（谷）を訪れた時、奇岩の連なる絶景を見て「耶馬渓天下無」と漢詩に詠んだことから名付けられ、「青の洞門」という一人の僧がノミ一本で掘り抜いた有名な洞窟がある。

　現在では周辺の渓谷にも耶馬渓という名称が使われ、「青の洞門」のある場所は本耶馬渓と呼ばれている。今回行った深耶馬渓は山国川の支流である山移川沿いにあり、本耶馬渓より奥の方にある。

　ここには耶馬渓一番の景勝地である一目八景という場所がある。別府から前日走った大分自動車道を玖珠ＩＣ?戻り、国道３８７号線から県道２８号線に入り深耶馬渓の駐車場に９時１０分に着いた。駐車場からは県道２８号線を歩いて耶馬渓一番の景勝地である一目八景展望台を目指すだが、それとは別に清流沿いに一目八景に行ける散策路があるので、周囲の景色を眺めながらその路を行くことにした。（写真は散策路入口、散策路からの景色、散策路からの仙人ｹ岩、散策路からの烏帽子岩、渓谷に架かる橋と群猿山）　

　一目八景とは海望嶺、仙人ヶ岩、嘯猿山、夫婦岩、郡猿山、烏帽子岩、雄鹿長尾嶺、鳶の巣山の8 つの断崖の景色を一目で見ることが出来、秋の紅葉は特に美しい景観であるので名付けられたといわれている。(写真は展望台からの眺め、左から群猿山、鳶の巣山、夫婦岩）

　昨日の九年庵と同じく紅葉は始まったばかりである。今日は月曜日であり、また時間も１０時前という事で県道のすぐ脇にある３０人～４０人ぐらいで一杯になる狭い一目八景展望台も満員では無かった。県道の両側には飲食店、土産物屋が立ち並んで居り、休日の１０時過ぎは歩行者と大型バスが連なるので身動き取れなくなると添乗員が言っていた。（写真は左下に展望台から鳶の巣山を望む、道路沿いの店、県道２８号線と仙人岩)

　耶馬渓は火山活動による凝灰岩などで出来た台地が、凝灰岩層が他の岩石の層に比べて軟弱なため、河川の浸食によって様々な形が生まれて風光明媚な地形になったもので、深耶馬渓は狭い空間に岩石が飛び出している景観が集まっているため、一目八景展望台とその間を往復して景色を楽しむようになっている。屹立する岩石の間を紅葉する木々が彩る風景は最盛期にはさぞ素晴らしいだろうと思うばかりである。(写真は展望台と鳶の巣山、左端に夫婦岩が臨める展望台からの景観、車窓からの鳶の巣山と観音岩)

　約１時間後の１０時に深耶馬渓を出発して瀬の本高原に向かう。瀬の本高原は阿蘇北外輪山と九重連山との間に位置し、「やまなみハイウエイ」と国道４２２号線が交差する地点付近を指し、三愛レストハウスという「やまなみハイウエイ」で最大のドライブインがある。そこで釜飯と団子汁の昼食を食べる。三愛レストハウスの食堂は韓国、中国からの観光客が半分以上を占めていた。(写真は三愛レストハウス、釜飯と団子汁の昼食）

瀬の本高原は熊本県と大分県にまたがる標高８００ｍ～９００ｍの広々とした草原となだらかな丘が続き、遠く阿蘇五山も見渡せる高原で、しばらくその景観を楽しんだ。（写真は瀬の本高原３景）

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　バスから降りて遊歩道を行くと、断崖の下の峡谷に水が流れているのが見える。遊歩道を進んで行くと開けた場所があり「高千穂三橋」という造られた時代により趣きが違う３本のアーチ橋が一望できる場所がある。(写真は遊歩道からの景観４景)

　一番下にあるのが大正にに初めに造られた石造りの｢神橋｣でその上が昭和３０年竣工の鋼鉄製の｢高千穂大橋｣、少し離れた一番高いのが平成１５年に出来たコンクリート造りの｢神都高千穂大橋｣である。一つの渓谷に三本のアーチ橋が架かって居るのはここだけだそうで、見所のポイントの一つになっている。更に進むと「仙人の屏風岩」という柱状節理で出来た５０ｍから１００ｍの断崖が見られる。五ヶ瀬川の両岸も同じく柱状節理の切り立った崖であり、遥か下に青黒く見える水が流れている。(写真は柱状節理の岩肌４景）

　深いＶ字型の峡谷を見ながら更に進むと貸ボートが多く見られるようになり、高千穂峡の代名詞になっている高さ１７ｍの真名井の滝がある。滝の上流には橋が架かっており、まだ赤くならないモミジ越しに真名井の滝が眺められる。（写真は峡谷風景と真名井の滝３景、高千穂峡標識）

　真名井の滝は、滝の上方にある「おのころ池」から流れ落ちており、付近一帯は自然公園として休憩所や北原白秋、若山牧水の｢幾山河　越え去り行かば　寂しさの　果てなむくにぞ　けふも旅ゆく」、山頭火などの歌碑が置かれている。ここもまだ紅葉には程遠く、残念だった。(写真は自然公園４景)

　高千穂峡を１５時に出発し菊池市にある菊池温泉菊池グランドホテルに向かう。菊池市は源平時代から南北朝時代に九州で勢威を奮った菊池氏の本拠地で、昔菊池城があった場所は菊池神社になっている。南北朝時代に奮戦した菊池武時の話などは戦時中に聞いたことがある。時間があれば参詣しようと思っていたが生憎雨になってしまい、行けなかった。

　菊池温泉は昭和２９年に湧出した新しい温泉である。大正浪漫酒樽風呂という大正時代に酒樽だった湯船に入った。夕食は昨日と違って広い座敷での日本料理で、ゆっくり飲み、食べられた。

　第２日目の評価は、深耶馬渓 ○、高千穂峡 ○、菊池温泉料理 ○ である。