本をつくる (2)        
                                         2018年 9月16日 (金)
3.原稿の編集と印刷

 材料の準備名などと同時に原稿の作成は進めていたが、ワードによる書類作成はブログ、ホームページも含めて左から右への横書きがほとんどだった。それを単行本と同じにするために右から左、縦書きに変換するところから編集がはじまる。写真の掲載位置の修正やページの付け方などはワードの機能で出来るのは知っていたが、目次のページを半角で表示すると横向きになってしまい、それを修正するには「縦中横」という処理をするということは教えられて初めて知った。(写真は目次のページ)

 また一番上部の「ファイル」、「ホーム」などの並びにある「表示」を開いて「ナビゲーション ウィンドウ」にチェックマークを入れると見出しが表示され、見たいページがすぐ出てくるなど便利な機能がある事などを教えられ、ワードが単なるワープロでは無く、いろいろな技が出来る事が分かった。

 印刷をするに当たっては順番を決める必要がある。つまりA4の用紙裏表1枚にA5の文章や写真を4ページ分印刷し、それを4枚16ページをワンセットにして1折丁というのだが、ページはA4、4枚の用紙をセットした時に順番になるようにしなくてはいけない。即ち図の様に1枚目は表に16ページと1ページ、裏に2ページと15ページというように指定して行くのである。(写真はページの入れ替え順序)

 そのようにして190ページ分は12折丁分をそれぞれページ付けをして印刷していくのである。なお、とびらや目次のようにページをつけない方が良い場合はセクションを分けてとびらや目次を1S(セクション)、本文を2S(セクション)とし、2Sの方にだけページ番号をつけるという処理をする必要があるが、講座ではそれを含めて知らなかったことをいろいろ教えて貰い、手始めに試作として先生の指導用と自分の学習用として2部印刷することにした。(写真は折丁別のファイル)

4.綴本折丁づくりと糸綴じ及び化粧裁ち

 原稿作成から印刷までは、決めた手順に従って進められたがここからは手工芸の世界になって行く。まず糸を通す穴を4か所つけるのだが、それは一冊分の背側を揃えて、決められた個所を糸鋸で引く。垂直に同じ深さになるように引かないと、糸を通す穴にばらつきが出て深すぎると糸がはみ出し、浅すぎると穴にならないので糸が通せない。その辺の手加減が難しく、先生が手工業の世界だといわれたことが良く分かる最初の作業である。

 次に糸をひっかける帯麻を取り付け、そこに糸を通して行く作業を折丁ごとに進めて行く。これも糸が絡まったりしないように注意し、折丁と折丁の間が空かないように糸を絞めたりと気の抜けない作業が続く。(写真は糸綴じ終了後の本文)

 それが終わるとボンドに水を加えて背の部分に塗り込み動かないようにする。その後背の部分にボンドで寒冷紗を張り付け、花ぎれ、見返し紙なども張り付けて背固めをする。次にボンドが乾いたところで「化粧裁ち」といって「Cnetひたち」にある裁断機で本の天地と小口を綺麗に裁断して貰う。(写真は化粧裁ち前の本文)

 この辺の作業は説明されただけではうまく行かず、先生の指導のもとに実践するしかない。試作をした本では、化粧裁ちをして綺麗になった小口の断面が、押さえが甘かったせいでその後の作業で凹凸が出てくる失敗があった。
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5.表紙の作成と貼り付け

 次は表紙の作成である。用紙は市販の布装(クロス)裏打ち用紙であるサンリネン・青を推奨されたので、それに決め注文して貰った。
1,500×500mm/枚の用紙であり、それを指定寸法に裁断し、同じく裁断した厚板ボール紙の表裏の2枚の平ボール紙と背のボール紙に糊ボンドで張り付けるのである。(写真は青のクロス用紙と作成した表紙)

 最後に表紙に本文を張り付けるのだが、この辺の作業はボンドや糊を使用するので、余分なところに付着しないようにいったん糊付けの補助に使用した新聞紙などは1回ごとに捨てるなどの配慮が必要である。実際に不要な場所に糊が付着してやり直しをする失敗があった。(写真は表紙と化粧裁ちをした本文)

 この作業も説明されただけでは要領が分からず、また糊が乾かないうちに本文を張り付けた後、いちょうゴテで平ボール紙と背ボール紙の間を押し込んで体裁を整える溝付けという作業があり、コテの温度管理やコテで抑える力加減が分からず、もたもたして糊が乾きすぎるなどの失敗があり、だいぶ苦労をしたが手工芸の難しさが良く分かった。

 最後に仕上げ締めといって手製の締め付け具で本を平板で挟み半日間締め付け、表題名を貼って完成するのだが、試作品で苦労したことがまだ完全に覚えておらず不安だったので、次に2冊をもう一度糸綴りから指導して貰った。(写真は仕上げ締め)

 その後自分だけで6冊化粧裁ち前まで完成させたが、背の部分にボンドを塗り込んで動かなくする工程を洩らし、先生に手伝って貰ってやり直した。それでも何とか完成まで持ち込み、表題を貼り付けて立派な本になった。表題名は白楽天の漢詩から採った「往時渺茫」(おうじびょうぼう)というものにした。昔のことは遠くかすんでおぼろげであるという意味である。(写真は出来上がった本)

 父は7人兄弟だったので、その惣領の家に1部づつ配布し大いに喜んで貰えた。その後4部作成しその後更に4部作成中であり、合計16部作成して打ち止めにしようと思っている。そして次にどんな本を作るか思案中である。

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(この項終り)

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