新緑の奥入瀬から角館へ (2)  十和田湖   イバイチの
旅のつれづれ


新緑の奥入瀬から角館へ(平成19年5月21日〜5月23日 2泊3日の旅)

3.十和田湖

 銚子大滝を過ぎると間もなく、十和田湖の水が奥入瀬川に流れ出る子ノ口に着く。ここから観光船が湖畔で一番賑わう休屋まで運行している。子ノ口付近は明るく開けていて遅い桜が咲いており、地面はタンポポの花盛りだった。十和田湖は御承知のように魚が居ない湖だったが、和井内貞行によるヒメマスの養殖と放流が成功し、現在ではヒメマスとワカサギが十和田湖の名産になっている。

 子ノ口から国道103号線を休屋方面に外輪山を登ると十和田湖の御倉半島と中山半島という二つの半島の間の高台にある猿子崎俯湖台に出る。十和田湖の南側の部分はこの二つの半島によって分けられ、御倉半島の右側の子ノ口方面を東湖、中山半島の左側の休屋方面を西湖、二つの半島の間を中湖と呼ぶらしいが、湖を見下ろすビューポイントではここからの景観が一番良いと言われ、ポスターなどにも多く使われている。見下ろすと観光船が走っていた。(写真は俯湖台からの中山半島方面を走る観光船及び御倉半島方面)

 次に十和田湖観光の中心地である休屋に行き、そばなどの昼食を食べる。高村光太郎の乙女の像には大分歩かなくてはいけないので、割愛してウイキペデイアの写真を使わせてもらった。ここも観光客はあまり居らず閑散とした景色が広がる。(写真はウイキペデイアの画像を編集転載した)

 国道103号線は湖畔から離れて坂道を登り発荷峠に出る。ここには発荷峠展望台があり十和田湖が一望できる。暫く眺望を楽しんだ後、十和田湖に別れを告げ、国道103号線から県道2号線(通称樹海ライン)に入って樹海ライン名の通り林の中を走る。やがて東北自動車道の小坂ICに着く。そこから高速道路を鹿角八幡平ICまで行き、国道341号線を田沢湖方面に下った。(写真は発荷峠展望台からの十和田湖の景観)

 国道341号線から国道46号線に出る少し手前に、田沢湖方面と田沢湖高原方面に向かう十字路があり左折して田沢湖高原に向かう。45年前の昭和42年(1967)に妻と二人でテントを背負って5泊6日の行程で乳頭山から秋田駒ヶ岳に登ったことがあったが、その3年後の昭和45年に噴火し、山の形状が大きく変わってしまっていた。

 現在は8合目まで車で上がれるらしいが6月から10月まではマイカー規制があり、田沢湖高原駐車場で定期バスに乗り換えて登るようになっている。8合目からは、約1時間歩けば山頂まで行ける手軽な山になっているそうである。高原道路から振り返ると、遥か下に田沢湖が銀色に光って見える。(写真は田沢湖高原から見上げた秋田駒ヶ岳と田沢湖2景)

 秋田駒ヶ岳の登り口にあるのが田沢湖高原温泉郷で、更に奥に行くと乳頭温泉郷がある。そこには国民休暇村があるが、何時も混んでいてなかなか予約が取れない。今回も満員だったので田沢湖高原温泉郷の「ロッジアイリス」という宿が、前澤牛のすき焼きを出してくれるというのでそこに予約した。ロッジというので山小屋風のホテルかと思ったが、木の香りのする新築したばかりの新館で、畳敷きの普通の旅館風の部屋だが窓はさすがに全部二重窓になっている。

 宿の人に「お客さん今夜は貸し切りですよ」と言われた。広い宿だが他に一組の客もいないのである。いくらなんでも閑散とし過ぎていると思い、心配になって「何時もこうなの?」と聞いたらゴールデンウイークが終わり、6月からの登山シーズンになる前の5月下旬は少ないがそれ以外は結構多いと聞いて、ひとごとながら安心した。

 青森ヒバの広い内湯も露天風呂も勿論他のお客は居らず、のんびりゆっくり入れた。前澤牛のすき焼きも、とろけるように柔らかく美味しかった。宿の敷地は広大なブナ林の中にあり、散策路が整備されていて、朝晩には快適な散歩も楽しめる。翌朝散策していると、前方に賑やかな女性の声がするので近づいてみると、他の宿に泊ったらしい韓国からの観光客の集団だった。(以下次号)

(H19-5-22訪)

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