カラオケクラブのこと 2011年12月22日 (木) |
今年(平成23年)もあと10日を残すばかりになった。3:11の震災以来今までと違った時の流れになったが、私が所属しているカラオケクラブでも大きな影響を受けた。
水戸に移ってから2年目の平成18年の春、かっての運動部の先輩からカラオケクラブへの入会を勧誘された。会員が減って今のままでは指導してくれる先生への謝礼を確保するには会費を値上げしなくてはならないので入会してくれないかというのである。昔世話になった先輩の言うことなので、仕方が無いかと入会することにした。 歌は好きで、新しい歌を覚えられるから良いだろうと、軽い気持ちだった。場所は近くの公民館(市民センター)で、月2回午前中のレッスンである。講師は中川ちさと先生という人で、作詞作曲を手掛け、歌手でもあるという茨城では名の知られた先生である。 カラオケ教室には全会員が同じ歌のレッスンを受ける所と、好きな歌に挑戦して指導を受ける所の2種類あるが、入会した教室は後者の方であり、各自好きな歌を探して納得するまで半年でも同じ歌の指導をして貰うやり方である。(勿論2〜3回のレッスンで新しい歌にしても良い) 先生の指導を受けるとなると、適当に好きな歌をただ歌っているという訳にはいかない。それまで知らなかったのだが、歌っている歌手の歌声とその歌のカラオケが入っているカセットテープやCDが販売されており、それを手に入れることから始まるのである。 次に同封されている楽譜を先生とクラブの人数分だけコピーして配布し、順番に歌って先生のアドバイスを貰いその後もう一度歌うというやり方である。練習の成果を発表する場として毎年7月第一日曜日に大洗文化センターを借り切っての発表交流会があり、120〜140人くらいの生徒がレッスンの成果を歌い上げている。 レッスンを通じて教えられることは、音階、リズム、テンポが正しいか?ということはもちろんだが、歌詞をよく読んで声を張るところや語り口調で歌うところを自分なりに考えて表現することを求められ、言葉をはっきり発声するよう指導されるので日ごろの練習が欠かせない。 3月11日は丁度レッスンがあった日で、「4月になったら7月初めの発表会の曲目を決めて、練習を始めてください」と言われて帰宅したたばかりだった。その日の午後大震災が発生したのである。幸いにも家は壊れず、電気、水も早めに復旧したので、室内の倒れた家具などの後始末などにその後1週間ぐらいかかった位で済んだ。 やがて被害の状況が判ってきた。発表会を行う予定の大洗文化センターは津波が押し寄せて使用不能になってしまった。またレッスンに使用する公民館(市民センター)は天井が落下し配管類が多く破損し、こちらも使用不能になってしまったのである。 公民館(市民センター)の復旧が見通しつかず、3月2回目と4月1回目、2回目もレッスン中止になった。さらにその後の連絡で、5月も復旧できないことが分り、急遽5月2回目のレッスン日に市内のカラオケハウスを借りて善後策を講ずることになった。というのもカラオケクラブの役員任期は4月が改選期で、新役員を選出する必要があったからである。 現在の会員は18名だが、すったもんだの結果小生が会長に選出されてしまった。まずやらねばならないことはレッスン場所の確保である。発表会は大洗文化センターが使用できず、「いこいの村涸沼」に変更して7月第2日曜日に実施することが決まったため、6月2回と7月1回の計3回しかレッスンの日にちが取れないのでレッスン場所を大至急探さねばならなかった。 民間のカラオケハウスは使用料が高くとても借りられないので、保健福祉センターや地区の公民館などを探したのだが、ふさがっていたり、設備が無かったりして借りられず最終的に農協管轄の地区集落センターというところに問い合わせ、借りられることになった。 早速管理者の所に行き場所を見せて貰ったが、カラオケの機器が無いだけで使用上は問題なく、機器は会員の人に持参して貰うことにした。しかし借用料が結構高く何回も借用すると会費をオーバーする懸念があった。カラオケのレッスン日は第2、4の金曜日なのでその間が2週間以上あるので更に安く借りられるところを探した。 慣れない練習場所で、練習日時も少ない悪条件だったが、発表交流会ではみな一生懸命歌い今まで以上の出来だった。またそれ以上うれしい事は会員18名全員が参加したことである。今までは1〜2名は欠席で全員参加は初めてだった。異常事態に皆で一緒に対処したことで、チームワークが強固になったせいかと思った。 その後公民館(市民センター)もやっと復旧し正常に戻った。12月25日は「年忘れカラオケ大会」が発表交流会で歌った仲間と「いこいの村涸沼」で行われるので、その時の余興に三浜(さんぴん)盆踊りをやろうとレッスン後に盆踊りの猛練習に励んでいるところである。 |