秋の上高地

平成21年(2009)10月、8年振りに上高地に行く。
朝早く沢渡からバスに乗り、8時に大正池に着いた。
雲一つない快晴だった。穂高には3日前の台風の時、
新雪が降ったのだが、すっかり溶けてしまっていた。
雪が無いのは残念だったが、焼岳や穂高の山々は、朝日を受けて輝いていた。





自然研究路を田代池に向かう。田代湿原の草紅葉の彼方に、
明神岳から前穂、奥穂、ジャンダルムの稜線がくっきり見える。
いつ見ても見飽きることのない景観である。



帝国ホテル近くの穂高橋を渡り、梓川の左岸に出る。
この穂高橋からの穂高連峰も、蛇行する梓川を前景にして
その雄姿を見せ、ビューポイントの一つになっている。



少し歩くとウェストン碑がある。英国人牧師のウォルター・ウェストンは
明治21年(1888)から7年間日本に滞在したが、その間に槍ヶ岳や
穂高の山々に登り、飛騨山脈を日本アルプスとして世界に紹介した。
それを顕彰して日本山岳会がウェストンのレリーフを作った。




 自然研究路からやがて河童橋が見えてくるあたりの、梓川の川原から振り返ると
焼岳がきれいに見える。ここもビューポイントの一つになっている。




人通りが急に増えてくると直ぐ河童橋に到着する。



橋の上は混み合うので少し先の梓川が大きく蛇行している場所まで行き、
穂高連峰を眺めながら一休みする。
橋から少ししか離れていないのにあまり人が来ず、じっくりと景色を眺められる場所である



再び河童橋を渡り、梓川右岸の小梨平キャンプ場を通り、明神池に
向かった。林間の整備された道を約1時間歩くと明神館の前に出る。



その手前に穂高奥宮参道という大きな木製の案内表示がある。
ここから左折して梓川を渡ると穂高神社・明神池に行ける。 
標識に従って歩くと穂高神社奥宮の手前に嘉門次小屋があり、
名物の岩魚の塩焼きが食べられる。



 穂高神社は穂高見尊を祭神とした神社で安曇野市穂高町に本宮があるのだが、
この上高地の明神池の畔には奥宮がある。



池は大きい一之池と小さいが小島や岩が多く庭園の風情がある二之池に分かれている。
明神岳の伏流水が湧き出しているとかで透き通った水が清浄な雰囲気を漂わせている。





帰りは梓川を左手に眺めながら河童橋に戻る。13時近く河童橋に着いた頃は
穂高、焼岳とも山頂は雲に覆われてしまい、
午前中の素晴らしい上天気はどこに行ってしまったのかと思うばかりだった。

*********************************************************************

top↑

                

(この項終り)